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2.5.3.3 欧州におけるデータリンクの証明・承認
DGAC, UK CAA, EUROCONTROLは、欧州におけるATS通信の取り扱いに関して、共同で耐空性証明の基準、承認方法等について検討している。Departure Clearance関連の基準として、EUROCAEED78 WG45とFAA Oceanic Safety Assessment, ISPACG 1 Operation Procedure, Ver4.0 ,ICAO SARPs等のドキュメントがあるが、何れもが、現在未完成である。また、安全性と共通性に関する要件の検討・調整チームを設けて、耐空性証明の技術的な承認事項と運用上の承認事項、ATSに使用することの許認可時の事項を検討している。これらを検討するに当たっては、ボーイング社のこれまでの経験をも参考にして進めている。
ISPACGに於いては、関係CAA、航空機製造者、通信サービス・プロバイダ、IATA,ICA0等々が参画し、システムの導入についてその基準が作成・承認されて来た経緯がある。
しかしながらDGACを中心とした共同検討チームは地上の関係者のみであり、今後、ARINC SPEC-623の導入に向けて、航空機製造者、航空会社等の協力を得ることが必要と考えている。
2.5.3.4 プロATNプロジェクト
プロATNとは、EOLIA(欧州のATSアプリケーション検討チーム)と協力し、CNS/ATMATN通信スタック(OSI-1〜4レイヤー、ES, BIS)を検証することを目的としている。プロジェクトは1996年2月1日からスタートしており、EC、EUROCONTROLおよび協力企業で構成されている。主要目標は、EURATN2をべースとし、RTCA DO-178B(Software Consideration in Airborne Systems and Equipment Certification)に焦点を置き、1998年までにプレ・オペレーショナルなシステムを構築することにある。

 

1 ISPACG:Informal South Pacific ATS Coordinating Group
2 EURATN:European ATN

 

 

 

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